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原価情報の利用

この章で覚えておきたいこと

原価情報を価格決定、利益管理、追加受注、自製か購入かの判断に使い関連原価だけを比較する図解

基本知識

原価情報は意思決定のために使います

原価情報を価格決定、利益管理、追加受注、自製か購入かの判断に使う場面の図解

原価情報は、製品原価の計算だけで終わりません。管理会計では、次のような判断材料として使います。

どの場面でも共通するのは、会計上の全部原価ではなく、判断によって増減する金額を見ることです。

関連原価と関連しない原価を区別します

将来発生し案によって変わる原価だけを関連原価として残す見分け方の図解

意思決定で見る原価は、関連原価かどうかで分かれます。

- 将来発生します。 - 案によって金額が変わります。 - 例: 追加材料費、追加労務費、外注単価、回避可能固定費

- すでに発生しています。 - どの案でも変わりません。 - 例: 埋没原価、共通固定費

特に区別したい用語は次のとおりです。

自製か購入かは差額原価で判断します

自製案と購入案を全部原価ではなく差額原価で比較する図解

自製か購入かでは、製造原価の総額をそのまま購入価格と比べないことが重要です。見るべきものは、自製を続けると増える原価と、購入すると増える原価です。

自製案で通常見ます。

購入案で通常見ます。

一方で、次のようなものは比較から外すのが基本です。

判断手順は次の順で十分です。

1. 自製案と購入案で、将来増減する金額だけを書き出します。 2. 自製案には変動費と回避可能固定費だけを入れます。 3. 購入案には購入総額と追加発生費用だけを入れます。 4. 両者の差額を比べて、有利な案を選びます。

追加受注でも考え方は同じです

追加受注を増分収益と増分原価で判断し機会原価にも注意する図解

追加受注や特別注文でも、考え方は同じです。

つまり、どの場面でも 全部原価ではなく差額原価を見る という姿勢が共通します。

この章のまとめ

原価情報の利用で将来発生と案による変化を確認し関連原価だけを差額原価で判断する図解

一次試験過去問での出方

2019年度第10問では、部品Xを自製するか外部購入するかを比較させました。自製側では変動費に加えて、購入時に不要となる特殊機械の賃借料だけを回避可能固定費として含めます。

つまり、全部原価ではなく関連原価で比べられるかが論点です。購入しても残る固定費や、すでに支出済みの原価を入れてしまうと誤答しやすいです。