財務・会計
補助その他
企業価値の周辺論点を既出論点を確認する。
企業価値の周辺論点
この章で覚えておきたいこと
- このトピックは低頻度の補助論点です。主要計算より後回しで構いません。
- グリーンメールは買収者側の行為です。買い集めた株式をターゲット企業へ高値で買い取らせようとします。
- 焦土作戦はターゲット企業側が優良事業や重要資産を処分し、買収魅力を下げる防衛策です。
- ホワイト・ナイトは友好的な第三者による支援です。
- ポイズン・ピルは新株予約権などで買収者の持株比率を薄める防衛策です。
基本知識
まずは主体で切り分けます
買収防衛策の設問は、名称を丸暗記するよりも、誰が何をしているかで整理すると解きやすくなります。
- 買収者が動いているなら、まずグリーンメールを疑います。
- ターゲット企業自身が資産処分や新株予約権で対抗しているなら、焦土作戦かポイズン・ピルを疑います。
- 友好的な第三者が支援しているなら、ホワイト・ナイトです。
グリーンメールは買収者側の行為です
試験では、ホワイト・ナイトと取り違えやすいので注意します。ホワイト・ナイトは友好的な第三者の支援であり、買収者が自分の株式を買い取らせる話ではありません。
焦土作戦とポイズン・ピルは防衛の仕方が違います
焦土作戦は、ターゲット企業が優良事業や重要資産を売却し、買収対象としての魅力を下げる方法です。買収を防ぐ効果はありますが、企業価値そのものを傷めるおそれがあります。
一方、ポイズン・ピルは、買収者以外に新株予約権などを交付して、買収者の持株比率を希薄化する方法です。資産を処分するのではなく、株式構成を変えて支配権を取りにくくします。
この2つはどちらもターゲット企業側の防衛策ですが、焦土作戦は事業や資産を動かす、ポイズン・ピルは持株比率を動かすと切り分けると迷いにくくなります。
ホワイト・ナイトは友好的な第三者の支援です
ホワイト・ナイトは、ターゲット企業と友好関係にある第三者が、株式取得や資本提携などで支援する方法です。敵対的買収に対抗するために、より受け入れやすい相手へ支援を求める場面として理解します。
買収防衛策は、ただ相手を排除すればよいわけではありません。株主価値や企業価値を守る観点で必要性と相当性が問われるため、焦土作戦のように企業価値を下げやすい策は注意が必要です。
この章のまとめ
- 周辺論点は、主体と行動内容で切り分けると整理しやすいです。
- グリーンメールは買収者側、焦土作戦・ホワイト・ナイト・ポイズン・ピルはターゲット企業側の対応として覚えます。
- 焦土作戦は資産売却、ポイズン・ピルは持株比率の希薄化です。
- 買収防衛策は、買収阻止だけでなく株主価値を守れているかまで意識して判断します。
一次試験過去問での出方
2007年第11問では、グリーンメール、焦土作戦、ホワイト・ナイト、ポイズン・ピルの対応関係がそのまま問われました。計算ではなく、行動内容と名称を正確に結び付けられるかが勝負でした。