財務・会計
体系補助その他
関連章の確認用として使う。
この章で覚えておきたいこと
- このトピックは独立した出題参照がないため、新しい暗記事項を増やす章ではありません。
- 証券投資で迷ったら、標準偏差で測る論点なのか、ベータで測る論点なのかを先に分けます。
- 資本市場線は標準偏差、証券市場線はベータを横軸に取るため、図の読み違いを防ぐことが最優先です。
- 期待収益率の加重平均、分散効果、CAPM、効率的市場仮説は別論点ではなく、同じ章の中でつながっています。
基本知識
このトピックの役割
このページは、証券投資の周辺知識を増やすためのページではありません。ポートフォリオ理論と資本市場理論を解くときに、何をどの順で見分けるかを整理する補助ページです。
試験では、式だけ知っていても、どのリスク尺度を使う問題かを取り違えると失点します。そのため、このページでは新論点の追加よりも、章全体の判断軸を短く固定することを目的にします。
リスク尺度の切り分け
証券投資の問題で最初に見るべきなのは、リスクを何で測っているかです。ポートフォリオ理論では、分散や標準偏差で総リスクを扱います。CAPM では、分散投資しても残る市場連動部分をベータで扱います。
この違いを押さえるだけで、計算式の選択をかなり絞れます。相関係数や共分散が出てきたらポートフォリオ理論寄り、無リスク利子率や市場リスクプレミアムが出てきたら CAPM 寄りと考えると整理しやすいです。
図表問題の見分け方
図表問題では、横軸を先に確認します。横軸が標準偏差なら、効率的フロンティアや資本市場線を読む問題です。横軸がベータなら、証券市場線や CAPM の関係を見る問題です。
この確認を飛ばすと、資本市場線と証券市場線を取り違えやすくなります。両者はどちらも右上がりになりやすいですが、対象が違います。資本市場線は効率的ポートフォリオ、証券市場線は個別証券を含む資産の要求収益率を表します。
章内のつながり
ポートフォリオ理論では、分散投資によって企業固有リスクを減らせることを学びます。その先で CAPM は、投資家が最終的に報われるのは、分散しても消えないシステマティック・リスクだけだと考えます。
さらに効率的市場仮説は、そうした投資判断の前提として、市場価格へ情報がどう反映されるかを扱います。つまり、この章は「分散して減るリスク」「残るリスク」「そのリスクに対する要求収益率」「情報が価格へ反映される速さ」を順につなげて理解する章です。
この章のまとめ
- まず、問題が標準偏差の論点かベータの論点かを切り分けます。
- 相関係数や共分散があるなら、ポートフォリオ理論として分散効果を考えます。
- 無リスク利子率と市場期待収益率があるなら、CAPM を疑います。
- 図では、横軸が標準偏差なら資本市場線、ベータなら証券市場線と判断します。
- 周辺語句を深追いするより、ポートフォリオ理論と資本市場理論の頻出式と図の読み方へ戻る方が得点につながります。
一次試験過去問での出方
この補助トピック単独の出題参照はありません。実際の出題は、ポートフォリオ理論側では 2025年・2024年・2023年度第2回の図表読解と分散投資、資本市場理論側では 2024年・2023年度第1回・2020年の CAPM と効率的市場仮説へ分類されます。独立論点として覚えるより、章全体の判断軸の整理に使うのが適切です。