経営法務
体系補助届出・手続等(許認可・届出が必要な事業、労働保険・社会保険の届出、税務上の届出)
事業開始時の周辺手続として、関連章の確認用として使う。
事業開始時の周辺手続
この章で覚えておきたいこと
- このテーマは、会社設立そのものではなく、事業を始めるときに周辺で必要になる手続 を整理する補助論点です。
- 事業開始時の手続は、大きく 許認可・届出、労働保険・社会保険、税務上の届出 に分けて考えます。
- 会社を設立しても、それだけで自由にすべての事業を始められるわけではありません。
- 人を雇うときは、雇用に応じた保険関係の手続が問題になります。
- 事業開始や法人設立に伴って、税務上の届出も別に必要になります。
基本知識
許認可・届出は事業内容ごとに確認する
会社設立登記は、会社という法人を成立させる手続です。これに対して、許認可や届出は、どのような事業を行うかに応じて必要になる営業上の手続です。したがって、会社を設立したからといって、当然にどの事業でも始められるわけではありません。
たとえば、公共性、安全性、消費者保護、取引秩序などの観点から規制される業種では、営業開始前後に行政庁への手続が必要になることがあります。ここでは個別制度を細かく暗記するよりも、規制業種では会社法上の設立手続とは別に行政上の手続がある と理解しておくことが大切です。
労働保険・社会保険は雇用の開始と結びつく
労働保険や社会保険の手続は、人を雇って事業を動かす段階で問題になります。労働保険は、労災保険や雇用保険を中心に、労働者の災害や失業に備える制度です。社会保険は、健康保険や厚生年金保険を中心に、医療や老後所得などに備える制度です。
この論点では、細かな加入要件や保険料計算まで立ち入るよりも、従業員を雇うと使用者側の公的保険手続が発生する という位置づけを押さえれば十分です。会社設立の登記とは別の場面で必要になる手続だと整理してください。
税務上の届出は納税事務の入口になる
税務上の届出は、個人事業の開始や法人設立に伴って、税務署などに事業の開始を知らせるための手続です。これにより、所得税、法人税、消費税、源泉所得税などの納税事務につながっていきます。
ここで重要なのは、会社法上の登記と税務上の届出は別の手続 だという点です。法人を設立して登記が完了しても、それだけで税務上の届出まで済んだことにはなりません。試験でも、この区別を押さえていれば十分対応できます。
この章のまとめ
- 事業開始時の周辺手続は、許認可・届出、労働保険・社会保険、税務上の届出に分けて整理します。
- 許認可や届出の必要性は、すべての事業に共通するのではなく、事業内容によって異なります。
- 人を雇うと、労働保険や社会保険の手続が問題になります。
- 税務上の届出は、事業開始や法人設立に伴う納税事務の入口です。
- 会社設立登記だけで、営業上、保険上、税務上の手続まで一括して完了するわけではありません。
一次試験過去問での出方
このテーマは独立論点として厚く出るより、事業開始や会社設立の流れを問う選択肢の中で周辺手続として混ぜて確認される位置づけです。
許認可・届出、雇用に伴う保険手続、税務上の届出を、会社設立そのものとは別の補助論点として整理しておくと十分です。