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雇用人材支援・取引適正化・官公需支援

この章で覚えておきたいこと

中退共、中小受託取引の適正化、官公需による受注機会の拡大を一枚で整理する図解

基本知識

中小企業退職金共済制度

事業主負担と新規加入助成を含めて中退共が従業員向け制度であると示す図解

制度目的を条文で固定します。

この法律は、中小企業の従業員について、中小企業者の相互扶助の精神に基づき、その拠出による退職金共済制度を確立し、もつてこれらの従業員の福祉の増進と中小企業の振興に寄与すること等を目的とする。

出典: e-Gov 法令検索 中小企業退職金共済法 第1条

https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000160

ここでまず、従業員向け と固定します。

中小受託取引適正化法(取適法)

委託事業者と中小受託事業者の取引を委託類型と資本金基準で整理する図解

取適法は、製造委託等の取引内容 と 資本金基準・従業員基準 の両面で適用対象を判定します。旧年度過去問では旧称の下請法、旧用語の親事業者・下請事業者で問われます。試験対策では、旧称を見たら現行の取適法につながる制度だと読み替えます。

新規加入掛金助成は、初めて中退共制度に加入する事業主に対して、従業員ごとに掛金月額の2分の1の額(上限5,000円)を、加入後4か月目から1年間国が助成する制度です。

出典: 中小企業退職金共済事業本部

https://chutaikyo.taisyokukin.go.jp/

取適法は、委託事業者による製造委託等代金の支払遅延等を防止し、中小受託事業者の利益を保護することを目的とする法律です。

出典: e-Gov 法令検索 中小受託取引適正化法 第1条・第2条

https://laws.e-gov.go.jp/law/331AC0000000120

中退共と取適法で落とせない数字・語句は次の3つです。

旧法ベースの過去問では、次の資本金表で処理します。

| 委託類型 | 親事業者 | 下請事業者 | 覚え方 | |---|---|---|---| | 製造委託・修理委託 | 資本金3億円超 | 資本金3億円以下 | 3億円ライン | | 製造委託・修理委託 | 資本金1,000万円超3億円以下 | 資本金1,000万円以下 | 1,000万円ライン | | 情報成果物作成委託・役務提供委託(政令で3億円基準になるものを除く) | 資本金5,000万円超 | 資本金5,000万円以下 | 5,000万円ライン | | 情報成果物作成委託・役務提供委託(政令で3億円基準になるものを除く) | 資本金1,000万円超5,000万円以下 | 資本金1,000万円以下 | 1,000万円ライン |

現行の取適法では、資本金基準に加えて従業員基準が入るなど適用範囲が拡大しています。現行名称で問われたら 委託事業者、中小受託事業者、特定運送委託 まで意識します。ただし旧年度過去問の正誤判定では、まず上の旧法ベースの資本金表を使います。

委託事業者の義務と支払期日

明示、支払期日、給付受領日から60日以内、遅延利息の義務を具体物で示す図解

ここは数字の暗記論点です。

製造委託等代金の支払期日は、委託事業者が中小受託事業者の給付の内容について検査をするかどうかを問わず、委託事業者が中小受託事業者の給付を受領した日から起算して六十日の期間内で、できる限り短い期間内に定めなければなりません。

出典: e-Gov 法令検索 中小受託取引適正化法 第3条第1項

https://laws.e-gov.go.jp/law/331AC0000000120

委託事業者は、製造委託等代金の支払期日までに製造委託等代金を支払わなかつたときは、中小受託事業者に対し、給付を受領した日から起算して六十日を経過した日から支払をする日までの期間について、遅延利息を支払わなければならない。

出典: e-Gov 法令検索 中小受託取引適正化法 第6条第1項

https://laws.e-gov.go.jp/law/331AC0000000120

必須暗記は次です。

義務と禁止行為は分けて覚えます。

| 区分 | 内容 | 典型的なひっかけ | |---|---|---| | 義務 | 発注書面の交付 | 口頭発注だけでよい、とする | | 義務 | 製造委託等代金の支払期日を定める | 検査完了日から60日以内、とする | | 義務 | 取引記録の書類作成・保存 | 保存義務を任意扱いにする | | 義務 | 遅延時の遅延利息支払 | 年14.6%を別の数字にする | | 禁止行為 | 受領拒否、返品、不当な給付内容変更・やり直し | 下請事業者に責任がない場合でも可能、とする | | 禁止行為 | 製造委託等代金の減額、買いたたき、支払遅延 | 合意があれば常に可能、とする | | 禁止行為 | 割引困難な手形等の交付 | 支払手段なら何でもよい、とする | | 禁止行為 | 物の購入強制、報復措置 | 取引条件だから自由、とする |

下請中小企業振興法と振興基準

振興法と振興基準が指導助言や自主行動計画の基準として使われることを示す図解

振興法は「禁止」ではなく「振興」の法律です。試験では、下請法と違って 振興・助言・基準 の側に立つことを見ます。

下請中小企業振興法は、下請中小企業の振興を図るため、親事業者と下請事業者との望ましい取引関係の在り方を示す振興基準を定め、その普及を図る仕組みである。

出典: 中小企業庁 下請中小企業振興法

https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/torihiki/shinkouhou/

ここでは 振興基準 を必ず覚えます。

パートナーシップ構築宣言

価格転嫁とサプライチェーン全体での共存共栄を中心にパートナーシップ構築宣言を示す図解

パートナーシップ構築宣言は、価格転嫁や共存共栄の文脈で読みます。

発注元から委託先、更にその委託先と、取引の階層が深くなるにつれて価格転嫁率が低下する傾向があるという実態を踏まえ、企業が、直接の取引先だけでなく、サプライチェーン全体で価格転嫁が可能となるような措置を行う旨や、サプライチェーン全体に宣言の普及を図る旨を宣言できるよう、任意記載事項の拡充を行いました。

出典: 経済産業省 パートナーシップ構築宣言のひな形改正

https://www.meti.go.jp/press/2025/06/20250620002/20250620002.html

ここでは 価格転嫁 と サプライチェーン全体 を押さえれば十分です。

官公需支援

官公需の発注情報、分離分割発注、官公需適格組合を通じた受注機会の拡大を示す図解

目的を法の言葉で押さえます。

国は、中小企業者の官公需の受注機会を増大するために、「官公需についての中小企業者の受注の確保に関する法律」に基づいて、中小企業者向けの官公需契約目標や目標達成のための措置を内容とする「中小企業者に関する国等の契約の基本方針」を毎年度閣議決定し、公表しています。

出典: 北海道経済産業局 官公需対策

https://www.hkd.meti.go.jp/information/chusho/kankouju.htm

ここで覚えるべき語句は 受注機会の増大 です。

この章のまとめ

中退共、取適法、振興基準、宣言、官公需の要点をまとめて確認する図解

一次試験過去問での出方

2024年度第19問では中退共の 対象者 と 新規加入助成 2分の1・上限5,000円、2022年度第21問と2024年度第23問では下請法の 60日以内 と 資本金区分、2024年度第20問ではパートナーシップ構築宣言が問われました。この章は制度名より 数字 と 誰を守る法律か を先に暗記します。

引用元