再生支援・経営安定支援
この章で覚えておきたいこと
- 経営セーフティ共済は 中小企業倒産防止共済法 に基づく制度です。
- 加入要件は 引き続き1年以上事業を行っている中小企業者 です。
- 掛金月額は 5,000円から20万円まで、5,000円刻み です。
- 共済金貸付額は 掛金総額の10倍相当額 と 回収困難額 のいずれか少ない額で、最高8,000万円 です。
- セーフティネット保証は 信用保証、経営セーフティ共済は 共済貸付 です。
- セーフティネット保証は 市区町村長または特別区長の認定、一般保証とは別枠、号別の 保証割合 をセットで見ます。
- 事業継続力強化計画は 防災・減災の事前対策 の認定制度です。
基本知識
経営セーフティ共済
まず制度目的を条文で固定します。
この法律は、取引先企業の倒産の影響を受けて中小企業が倒産する等の事態の発生を防止するため、中小企業者の相互扶助の精神に基づき、その拠出による中小企業倒産防止共済制度を確立し、中小企業の経営の安定に寄与することを目的とする。
出典: e-Gov 法令検索 中小企業倒産防止共済法 第1条
https://laws.e-gov.go.jp/law/352AC0000000084
ここで必ず覚える語句は 取引先企業の倒産、相互扶助、経営の安定 です。
加入対象と掛金
数字は条文で押さえます。
引き続き一年以上事業を行つている中小企業者でなければ、共済契約を締結することができない。
出典: e-Gov 法令検索 中小企業倒産防止共済法 第3条第1項
https://laws.e-gov.go.jp/law/352AC0000000084
共済契約は、掛金月額を定めて締結するものとする。
2 掛金月額は、五千円以上であつて五千円に整数を乗じて得た額とする。
出典: e-Gov 法令検索 中小企業倒産防止共済法 第4条
https://laws.e-gov.go.jp/law/352AC0000000084
ここで先に暗記するのは次の2つです。
- 1年以上
- 5,000円から20万円まで、5,000円刻み
e-Gov条文では下限と刻みを確認し、制度FAQでは上限20万円と掛金総額の積立限度額800万円を確認します。
共済金貸付の条件
貸付額の公式は全文で押さえます。
機構は、共済契約者の取引の相手方たる事業者につき倒産が発生したときは、共済契約が効力を生じた日から倒産の発生の日までの期間が六月未満であるとき及び倒産の発生の日までに掛金が納付された月数が六月未満であるときを除き、共済契約者に対し、その請求により共済金を貸し付ける。
出典: e-Gov 法令検索 中小企業倒産防止共済法 第9条第1項
https://laws.e-gov.go.jp/law/352AC0000000084
前項の共済金の貸付額は、貸付けの請求があつた日における納付された掛金の合計額から次に掲げる額の合計額を控除した額の十倍に相当する額と倒産に係る取引の相手方たる事業者に対する売掛金債権その他の経済産業省令で定める債権のうち回収が困難となつたものの額とのいずれか少ない額の範囲内において、共済契約者が請求した額とする。
出典: e-Gov 法令検索 中小企業倒産防止共済法 第9条第2項
https://laws.e-gov.go.jp/law/352AC0000000084
この論点は式で暗記します。
- 掛金総額の10倍相当額(最高8,000万円)
- 回収困難額
- いずれか少ない額
最高8,000万円は、掛金総額の積立限度額800万円に10倍を掛けた上限として押さえます。
セーフティネット保証
ここは制度の性格と号別要件を切り分けます。中小企業庁の制度ページでは、5号は業況の悪化している業種に属する中小企業者を支援する措置で、市区町村長の認定を受ける制度として示されています。出題では、1号・4号・5号の目的と保証割合を入れ替える肢が典型です。
- セーフティネット保証: 信用保証協会の保証
- 経営セーフティ共済: 共済貸付
名前が似ているので、保証 と 貸付 の違いを先に見ます。
頻出号は次の表で確認します(2026年6月時点の基本整理)。
| 号 | 発動要件のイメージ | 認定主体 | 保証割合 | 別枠性 | |---|---|---|---|---| | 1号 | 取引先の再生手続・更生手続等による連鎖倒産防止 | 市区町村長または特別区長 | 100%保証 | 一般保証とは別枠 | | 4号 | 突発的災害等により売上高等が減少 | 市区町村長または特別区長 | 100%保証 | 一般保証とは別枠 | | 5号 | 全国的に業況が悪化している指定業種 | 市区町村長または特別区長 | 80%保証 | 一般保証とは別枠 |
試験では、4号は災害、5号は業況悪化、5号は80%保証 と切ると安定します。指定業種や指定期間は変動するため、現行実務では中小企業庁の最新告示・自治体の認定窓口を確認します。
再生支援と事業継続力強化計画
防災・減災の認定制度は公式文で固定します。
中小企業者等が策定した防災・減災の事前対策に関する計画を、経済産業大臣が「事業継続力強化計画」として認定する制度です。中小企業のための取り組みやすいBCPと位置づけられます。認定を受けた中小企業は、税制措置や金融支援、補助金の加点などの措置が受けられます。
出典: 中小企業庁 事業継続力強化計画
https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/antei/bousai/keizokuryoku.html
ここで暗記する語句は次の3つです。
- 防災・減災の事前対策
- 経済産業大臣が認定
- 税制措置・金融支援・補助金の加点
この章のまとめ
- 経営セーフティ共済は 中小企業倒産防止共済法、1年以上、5,000円から20万円まで・5,000円刻み で押さえます。
- 共済金貸付額は 掛金総額の10倍相当額 と 回収困難額 のいずれか少ない額で、最高8,000万円 です。
- セーフティネット保証は 信用保証、経営セーフティ共済は 共済貸付 です。
- セーフティネット保証は 1号=連鎖倒産、4号=災害、5号=業況悪化、市区町村長または特別区長の認定、一般保証とは別枠 で押さえます。
- 事業継続力強化計画は 防災・減災の事前対策 を 経済産業大臣が認定 する制度です。
一次試験過去問での出方
2017年度第22問、2022年度第23問、2025年度第23問では、経営セーフティ共済の 1年以上、5,000円から20万円まで・5,000円刻み、掛金総額の10倍、最高8,000万円、回収困難額 が繰り返し問われました。2020年度第15問では事業継続力強化計画の 防災・減災 と 認定後の支援措置 が狙われています。ここは制度名より 数字 を優先して暗記します。